「通関書類」の不備が招くリスクとは?主要3大書類と注意点を解説
海外から仕入れた魅力的な商品が、もうすぐ日本に到着する。EC事業者様にとって、心躍る瞬間です。しかし、その商品がお客様の手元に届く前には、税関という大きな関所を通過しなければなりません。 そして、その関所を通過するための「通行手形」となるのが、ほかでもない「通関書類」です。
「通関手続きは書類がすべて」と言われるほど、この書類の正確さが国際物流のスピードとコストを左右します。たった一つの記載ミスや書類の不備が、商品の到着を大幅に遅らせ、予期せぬ費用を発生させることさえあるのです。 今回は、EC事業者様が最低限知っておくべき主要な通関書類と、その重要性について、物流のプロが解説します。
これだけは押さえたい!通関の「主要3大書類」
通関には様々な書類が関係しますが、特に重要で、ほぼすべての輸出入で必要となるのが以下の3つです。
1. 仕入書(インボイス / Invoice)
役割:誰が、誰に、何を、いくつ、いくらで売買したのかを証明する、取引の明細書兼請求書です。
EC事業者の注意点: 最も重要なのが「価格の正確性」です。関税を安くしようと実際の取引価格より安い金額を記載する「過少申告(アンダーバリュー)」は、脱税行為とみなされる重大な違反です。意図せずとも、間違いを指摘されれば重いペナルティが課される可能性があります。取引内容は正直に、正確に記載することが鉄則です。
2. 梱包明細書(パッキングリスト / Packing List)
役割:輸送する貨物の梱包状態を示す書類です。どの箱に、どの商品が、何個入っているのか、また各梱包の重量やサイズなどが記載されています。
EC事業者の注意点: 税関検査の際に、税関職員はこのリストをもとに貨物の中身を確認します。リストの内容と実際の中身が異なると、検査に多大な時間がかかり、結果として通関が大幅に遅れる原因となります。特に、複数の種類の商品を混載して輸入する際は、正確なリスト作成が不可欠です。
3. 輸送関係書類(B/L または Air Waybill)
役割: 船荷証券(B/L – Bill of Lading):船で輸送する際に、船会社が発行する貨物の受領書であり、貨物の所有権を示す有価証券です。 航空貨物運送状(AWB – Air Waybill):飛行機で輸送する際に、航空会社が発行する受領書です。 EC事業者の注意点: これらの書類は、日本に到着した貨物を引き取るために不可欠な「荷物の引換券」です。書類に記載された荷受人(Consignee)と、実際に貨物を引き取る事業者が異なっていると、貨物の引き渡しを拒否されてしまいます。
書類の不備は、単なる「遅れ」では済まない
もし、これらの書類に不備が見つかるとどうなるでしょうか。 税関から問い合わせが来て、正しい書類を再提出するまで通関はストップします。その間、貨物は港や空港の倉庫に留め置かれ、高額な保管料が日ごとに加算されていきます。 商品の到着が遅れれば、お客様への納期も遅れ、クレームやキャンセルに繋がるかもしれません。楽しみにしていた商品の発売日が延期になれば、ビジネス全体の信頼にも関わります。
面倒でリスクの高い書類管理は、プロに任せるのが最善策
これらの複雑な書類を、EC事業者様ご自身が完璧に管理するのは、非常に大きな負担であり、リスクも伴います。
私たちJK-LOGISTICSは、EC物流の専門家として、お客様に代わってこれらの煩雑な通関書類のチェックから申告までを、責任を持って一貫代行いたします。
長年の経験で培ったノウハウで、書類の不備を未然に防ぎ、スムーズで迅速な通関を実現。お客様を書類作成のストレスから解放し、商品開発やマーケティングといった本来のコア業務に集中していただける環境をご提供します。
「この書類で大丈夫だろうか?」「そもそも何が必要?」といった初歩的なご質問からでも大歓迎です。国際物流の第一歩である書類管理から、お客様のビジネスをしっかりとサポートいたします。ぜひ、お気軽にご相談ください。
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